指先で触れた水面はとても冷たかった。
この海にこれまで何人の人が触れたのだろう。
この海のもとで生まれ、この海とともに育ち、この町の人々は生きてきた。
人間一人の力なんてたかが知れてますし、大半の人間は一人じゃ何も出来ません。
でも、
そんなちっぽけな人間の力でも、何百人、何千人、何万人規模になれば、
とてつもない影響力を持つことが出来ます。
この海の美しさは、
何万人もの人々がそれぞれ持っているちっぽけな勇気や優しさによって守られています。
僕のちっぽけな、しょうもない力が
多くの人々の想いと一つとなったことが誇りでもありますし、
自分の持つ小さな力を実感することも出来ました。
今年の夏は訪れることが出来ませんが、
想いは一つ、心はいつも傍にいるつもりで。
これからも東北が、
人と人とを繋ぐ場所であり続けることを信じて。
宮城県七ヶ浜町から愛をこめて。